月間収支プラスの達成のために読むべきFXの書籍10冊

      2016/06/23

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FXは世間のイメージほど簡単に稼げるものではない。しかし、ギャンブルと言うのはいかがなものか。取るべきリスクを取って、FXで利益をえるための知識を持っていればギャンブルにはなり得ないと思います。(バイナリーオプションは別)

そこで僕がFXで月間収支プラスを達成するために役に立ったと心から思えたFX関連書籍を10冊ピックアップしてまとめます。ネットでもある程度の情報は得られるが、やはり深みや情報量には紙媒体にはまだまだ敵わないと思っています。

勝ち続ける意志力
梅原大吾(著) メンタル

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日本人初のプロゲーマーであるウメハラさんの著書。「才能がないから圧倒的な努力が必要になる」「自己成長に楽しみを見出し、成功はその結果にすぎない」など、FXで勝ち続けるために重要なメンタルや考え方を学ぶことが出来る良書。

FXやトレーダーはクールなイメージがあるが、実際には泥臭い努力の積み重ねでしか結果を出すことは出来ない。ある意味で研究職とも言える。多くの人がFXに挑戦し、あえなく敗退していく理由は優秀な手法を持っていないからではない。

単に楽してFXで稼ごうとか、少ない労力で高いリターンを得られるとか、そういった甘い気持ちで参入してそれが見事に裏切られるからだ。だからこの本の努力の考え方はFXで勝てるようになるために非常に参考になる。

勝ち続ける意志力 (小学館101新書)

 

これからパンローリングの投資本を読む人へ
塩見努(著) メンタル

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投資書籍を専門に出版しているパンローリング社の本。この本は高額な本が多いパンローリング本(略してパン本)の中でも非常に安価だが、投資を行ううえで必ず抑えておきたい考え方や方法論が一通りまとまっているコスパ良好な良書です。

しかし、この本のアマゾンレビューにもある通り、万年初級者の残念な思考と姿勢というサブタイトルがついているが、初心者に限ってこういう本を手に取ることはないだろう。非常に残念なことだ。

これからパンローリングの投資本を読む人へ ──万年初級者の残念な思考と姿勢

 

ゾーン — 相場心理学入門
Mark Douglas(著) メンタル

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良書というよりは名著とも言える相場のメンタル本。一貫して勝つ姿勢と心理状態である「ゾーン」に至る方法を初心者にも分かりやすいように解説しているものの、実際には読む人のレベルによって理解できる範囲が大きく制限されてしまうのが難点。

初めて読んだ感想は「結局、勝つにはどうすれば良いんだ?」というのが率直な意見です。2周目で「自分のトレードに責任をもつこと」が分かり、3周目で「値動きを予測する必要はない」ということが理解できた。

しかし、読めば読むほどに自分の認識の甘さを痛感させられる。いつ読み返しても新しい発見があり、学ぶことが本当に多い本だ。初心者がいきなり読んでも退屈かもしれないが、なるべく早い時期に読んだほうが良い。

ゾーン — 相場心理学入門

 

世界は感情で動く : 行動経済学からみる脳のトラップ
マッテオ・モッテルリーニ(著) メンタル

book4

人間が本能的に陥りやすい心理的な罠について、よくまとめられた本。人間は実に非合理的な動きをする特徴のある生き物で、人間が本能レベルでどのように動く傾向にあるのか。この点を知っておくことは重要だと考えている。

その理由として、相場が負けていく人は決まってそういった本能に縛られてしまっている人だからだ。中でもプロスペクト理論は有名で、FX負け組の多くがプロスペクト理論に囚われている。

世界は感情で動く : 行動経済学からみる脳のトラップ

 

先物市場のテクニカル分析
ジョン J.マーフィー(著) テクニカル分析

book5

本のタイトル通りテクニカル分析に関する書籍で、一通りのテクニカル分析を体系的に学ぶことが出来る良書。チャート上に表示可能なテクニカル分析だけでなく、チャートパターンや波動などにも触れられている。

そして、マネーマネジメント(資金管理)や、テクニカル分析の正しい用法についてもちゃんと示し、テクニカル分析を盲信し過ぎないように論じている点も個人的には好印象だ。FX初心者なら必ず読んでおきたい。

先物市場のテクニカル分析 (ニューファイナンシャルシリーズ)

 

究極のトレーディングガイド
ジョン・R・ヒル, ジョージ・プルート, ランディ・ヒル(著) テクニカル分析

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システムトレードの本であり、一見裁量トレーダーには縁のない本に見えるが実際にはそうではない。そもそもシステムトレードが裁量トレーダーには関係がないという考え自体が間違っている。

なぜなら、裁量トレーダーがいわゆる「直感」や「感覚」だけで勝ち続けるのは極めて困難であり才能が求められるからだ。凡人が裁量トレードで成果を出したいと考えるなら、絶対に統計的有意性のある手法に基づいてトレードをする必要がある。

その統計的有意性のある手法の考え方や、ロジックの一例がこの本には詰まっている。そしてこの本を読むことで、メンタルだけでなく手法を研究しなければならないということがよく理解できるはずだ。初心者にもぜひ一読して欲しい。

究極のトレーディングガイド~全米一の投資システム分析家が明かす「儲かるシステム」 (ウィザードブックシリーズ)

 

図解でわかる ランダムウォーク&行動ファイナンス理論のすべて
田渕 直也(著) 投資理論

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トレーダーとしての視野を広げてくれる名著。特にランダムウォーク性が非常に強いFXにおいては、この本を読まずにはFXを語ることは出来ない。一見難しそうな本だが、内容は誰にでも読めるようになっている。

だから、今初心者であっても是非読んでほしい本です。FXで利益を挙げるということがどういうことなのか、この点をしっかりと理論的に解明してくれるし、相場の本質を体系的に学ぶことが出来るからだ。

図解でわかる ランダムウォーク&行動ファイナンス理論のすべて

 

東大院生が考えたスマートフォンFX
田畑 昇人(著) テクニカル分析

book8

個人的には意外と良書。「意外と」とつけたのは本の売り方や著者のキャラの割には、随分とマトモな内容だと感じたからだ。実際にトレードをしていると感覚的に欧州時間に入ると値動きが変化することが分かる。

そういった時間帯(セッション)による値動きの変化や、OANDAの外国為替注文書(ポジション分布のミクロデータ)を用いた手法などを分かりやすく解説されており、色々と参考になる本です。コスパが良く初心者にも優しい。

なお、この本はアマゾンレビューでボロクソに叩かれていますが過度に気にする必要はないし、著者本人も現在はこの著書とは別の手法を使ってトータルで利益を挙げている優秀なトレーダーです。

東大院生が考えたスマートフォンFX

 

魔術師たちの心理学
Van K Tharp(著) 投資理論

book9

良書。本の題名に心理学とあるが、別に心理学やメンタルをメインに解説している本ではなく、純粋にトレードで成功するためには必要な一通りのセットアップについて解説している本です。

特に人間の本能や人間の思い込みによるトレード(直感的トレード)の危険性に述べた第2章や、期待値について述べている第6章、取引コストの第11章、ポジションサイジングの第12章は当たり前のことだが理解していない人が多いため、非常に示唆に富む本だ。

もちろん、初心者がいきなりこの本を読むとかなり理解しづらい点は多いが、良書であるためなるべく早い時期に読んでおきたい。それに何度か読みなおしていれば、その意味が自ずと分かってくるスルメ本です。

魔術師たちの心理学 ― トレードで生計を立てる秘訣と心構え (ウィザード・ブックシリーズ)

 

通貨投資戦略
シティバンク銀行 個人金融部門(著) 投資理論

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シティバンクで統計的に優位性が裏打ちされたクオンツ的な手法を運用している、れっきとした金融のプロによって書かれた良書。FXで通貨ペアという特殊な商品を扱う上で、この本は読んでおいた方がいい。

実需筋の取引によって一方的な値動きが発生する現象や、金利差によって為替レートをある程度説明できる理論、移動平均線の最適な期間を探す上でのアドバイスなど、当たり前だが知らない人が圧倒的に多いことを分かりやすく解説されている。

通貨投資戦略

 

FX推奨書籍をまとめて

普通なら、もっと簡単そうな本をまとめた方が良かったのかもしれないが、残念ながらあからさまに初心者向けを謳っている書籍を読んで勝てるようにはなりません。では、ここに挙げた10冊を読めば勝てるのか?これも違います。

FXで勝つには、ある程度正しい知識を身に着けて、当たり前とされる前提的な情報は知っておかなければならない。なぜなら、人間は学習した範囲でしか物事を捉えられないし、狭い視野ではFXで勝てるようにならないからだ。

本気で月間収支プラスを目指すつもりなら「勝ち続ける意志力」「先物市場のテクニカル分析」「究極のトレーディングガイド」「ランダムウォーク&ファイナンス理論のすべて」の4冊はぜひ読んでおきたい。

本を読んで学習をして、視野を広げて、トレードで優位性のあるアイディアに少しでもたどり着けるようになれば、検証と練習(メンタルの訓練)によって着実に利益を積み上げられるようになるはずです。

 

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